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組織との関わり方

役所のマネジメント研修などで感じるのは、中途退職者の増加などかつての役所組織とは環境が異なって来ているなか、どのように仕事や部下のマネジメントをすべきか、悩んでいる管理職が多いようであること。

 

自分自身がずっと組織人としてやってきたので、管理職としての悩みはいやというほどわかる。しかし組織を離れて自由の身(正確には大学という組織には一応属しているのだが)になって感じることは、組織との距離の取り方の大切さである。

 

公務員に限らず、所属する組織を自分の成長機会を得る場と捉え終の棲家とは考えない人が増えている。必ずしも管理職だけが律儀に組織に忠誠を尽くす必要もないのであるが、そんな部下の感覚を理解できない人もまだまだ多いようだ。確かに組織を支える管理職を長く勤めているとそれもやむを得ないとも思う。組織を脱した感覚を経験していなければ、自分もそう思っていたのかなあと。

 

常に組織と自身に一定間隔の距離を保ち、是々非々の姿勢で仕事をしていくことの必要性は、管理職が感覚として理解しておくべきマネジメントの大前提であると思う。